高断熱高気密では免疫力が退化する

「引っ越してすぐに露出している部分にだけジンマシンができたお母さんと赤ちゃんもいました。密閉された空間では、合板や壁紙から発生する有害化学物質は完全に排気しません。タバコの煙や温風ヒーターから出る一酸化炭素やイオウも濃縮されたまま室内に溜まります」

「これだけ問題が発生して、なんとかしてくれといわれているのに、どうして高断熱高気密住宅を建て続けるのでしょう」という井先生。
それだけでなく、まるでポットや冷蔵庫のように密閉された空間では、住む人や観葉植物の出す湿気も逃げ場がなく、結露を起こしカビやダニが発生し、疾患の原因にもなる。
「成人した大人の1日当たりの食物の摂取量は1キロといわれ、空気は20キロ吸うといわれています。食物のほうは口から摂取して肝臓という門番がいますが、その10倍もカラダに入れている酸素は肺に入るとそのまますぐ血中に流れてしまいますから、もっともっと気をつけなければならないんですが……」
「以前、ペンキ屋さんで有害化学物質を仕事で吸い続けていたために、目がチカチカしてノドが痛み、視力がなくなる危険性がある患者さんがいらしたことがありました。こういう場合、ステロイドホルモンを大量投与すれば一見症状は納まりますが、残念ながら、改善はしないんですね」
明るい玄関が患者さんを迎えます。

いかに空気環境が大切かがわかる。何故か、高校に通いだして悪くなった女子高生もいたが、それも、学校の建物のせいで起こった慢性疲労症候群だったという。空気環境、ひいては住宅がカラダにとって非常に重要な問題でもあることを認識しなければならないのだ